カノンの韓国地方便り。  

慶尚北道、大邱を中心に韓国の地方あちこちを行ったりきたり。

大邱@博物館繍(ス)で、朝鮮時代の刺繍作品を鑑賞する。

大邱@博物館繍/박물관수

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こんにちは。カノンです。

>>>アフターコロナに体験したい、大邱美活の旅

 先週からは、こちらの記事で体験した旅のコースを順に

ブログにまとめています。

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今日は朝鮮時代の刺繍工芸品を展示している

博物館、繍(ス)を紹介するのですが、

ここはですね、なんで今まで訪れなかった

んだろう!と思わずにいられないほど、

とても気に入ってしまった博物館です。

 

館内は一目で見渡せるくらいの大きさ。

とても小さな、こじんまりした小規模博物館です。

 

でもこの小さな空間の中に、

伝統工芸の素晴らしさ、朝鮮時代の作り手たちの

想いがぎっしり詰まっていて、とても大きな感銘を

受けました。

 

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館長さんが展示を解説してくださいました。

もともと美術が専攻だったそうですが、古美術に

関心を持つようになったことをきっかけに、

朝鮮時代の枕や刺繍についても研究するようになったそうです。

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これは朝鮮時代の枕。平たい長方形をしており、

側面には刺繍の模様が施されています。

もちろん刺繍の細かさにも驚かされるのですが、

模様時代もすごく興味深い。

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じっと見ているととても面白く、

実に様々な構図があります。

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この刺繍の模様は幸せを祈願して오복(オボク)、

つまり5つの幸福を願いながら作られたよう。

こういった枕の主な作り手は、これからお嫁に行く

18歳くらいの女の子たち。

 

無病息災、夫婦円満、立身出世、富貴福禄、多男出産

などの願いを込めて作るのですが、よく見ると蝶々の

模様も多いのです。

 

蝶々は自由を表しているそうで、結婚しても

束縛されることなく自由でありたいという思いが

込められているそうです。切なくなりました……。

 

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寿という字は永遠を、ボタンの花は富を、鶴は長寿、

というように、それぞれに意味があり、それを知ることで

ペゲモ(枕側面、刺繍の部分)の芸術を読み解いていく

ことができるようです。

 

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漢字のものもあれば、

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英語のものまで!英語!?

と驚いていたところ、館長が、

これは近代の作品だと教えてくださいました。

 

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左はイチゴ模様が。イチゴかわいい!と思っていたら

これにもやはり意味があり、子だくさんの象徴のよう。

 

 

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円の縁を飾る三角のギザギザ模様の刺繍もよく見かけるので

一体どんな意味があるのかと気になっていましたが、

これはトラの歯だそうで、中央部に刺繍された縁起の

いい花を守るためのものだそう。なるほどです。

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こちらのポソンにもよく見るとトラの歯の模様がある!

 

知れば知るほど面白い世界です。

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他にも様々な伝統刺繍の工芸品があり、

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見ていて本当に飽きません!

 

こんな素敵な博物館に出会て幸せだなあ、と。

 

 

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裁縫体験もできるとのことで、

私も一つ作ってみました。

左のポソンと右のノリゲを体験できるそうで(2021年5月現在)

今回は右にチャレンジ。

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解説書つき。

おしゃべりしながら和気あいあい。

楽しく縫い縫いしていたら、綴じてはだめな

部分まで縫いつぶしてしまい、慌てて学芸員

さんに助けを求める私。ドジ^^;

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なんとかどうにかこうにか仕上げたのがこちら。

かわいい^^

良いお土産ができました^^

 

いかがでしょうか。

とても素敵な空間です。

おすすめします!

 

次は、

>>>ホテルインターブルゴ、インスタ映えするカフェ

 

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■博物館繍/박물관수

【Google MAP】

入場料 1万ウォン/1人

裁縫体験1万5000ウォン/1人

 

<アフターコロナに体験したい、大邱美活の旅:問い合わせ

寿城区医療観光One-Stopコールセンター 

電話:+82-53-663-5200

Eメール:medicalsuseong@korea.kr(日本語可)